こんにちは、きつねです。
高配当株投資する際、事前に企業の業績や財務状況を確認したほうがよいことは、さまざまなメディアやインフルエンサーにより発信されています。
しかし、個々の企業についていろいろな資料やサイトを確認するのは大変・・・という方に向けて、過去の業績や企業概要について『配当金目的の投資をする』観点でまとめています。投資する際の参考になれば幸いです。
今回は2024年12月期の決算発表があった企業から『キリンホールディングス 株式会社』についてまとめましたので、ぜひご覧ください。
企業概要
証券コード:2503
決算月 :12月
設立年月 :1907年2月
上場年月 :1949年5月
業種 :食料品
事業概要 :ビール類シェア国内首位級。ブラジル撤退で海外はアジア、豪州主力。傘下に医薬の協和キリン
今期決算のポイント
決算短信や決算関連資料から私なりにまとめたポイントは以下のとおりです。
- 事業の継続的な業績を測る利益指標である「連結事業利益」において過去最高益を達成
- (株)ファンケルの子会社化、一部の連結対象会社事業の譲渡に伴う損失により減益
- ビールブランド「キリンビール 晴れ風」を新発売。年間目標の1.3倍を販売するなど好調
- 飲料事業も好調(対前年同期比9.4%増)な業績
- ヘルスサイエンス事業については協和発酵バイオ(株)のアミノ酸及びヒトミルクオリゴ糖事業の譲渡。将来的に拡大させる準備が完了
- DOE5%以上を基準とした累進配当を2025年12月期より導入
DOEとは・・・・
かんたんにまとめると、年間配当総額÷株主資本(株主が出資した資本金等の合計額)で算出するようです。キリンHDの公式発表資料内では、「資本合計 ー (その他の資本の構成要素 + 非支配持分)で算出される連結株主資本を用いています。当期純利益から算出される配当性向と異なり、株主の出資額に対してどの程度還元しているか。という割合を示す指標のようです。
過去の業績
売上高
2016年以降はおおむね順調に推移しています。(画像はすべてIRBANKのサイトよりお借りしています。)
出典:IRBANK
1株あたり純利益(EPS)
こちらは順調に右肩あがりとはいっていません。利益によって配当額を変更していないことの裏返しともとれます。
出典:IRBANK
配当性向
2025年12月期から変更になりましたが、2024年12月期までは配当性向40%の方針のため指標のひとつとしてチェックします。
出典:IRBANK
1株あたり配当金
掲載されている範囲では減配なく、配当を維持しています。配当金に重きを置いた投資をするにはありがたい傾向です。決算のポイントでも触れたとおり2025年12月期以降も増配方針とのことで個人的には期待しています。
出典:IRBANK
自己資本比率
自己資本比率としての公表はされていないようですが、貸借対照表を確認すると2024年12月期は概ね35.2%であることがわかります。なお、2023年12月期末では39.5%です。決算資料にあった減益理由の影響で減少していると思われます。個人的には45%程度あると安心な水準ですので、もう一歩といったところです。
キャッシュフロー
一定の水準は確保されているようですが、今後に期待です。
営業利益率
5%~7%程度で推移しています。高水準とまではいきませんが、きちんと確保できているとみえます。
出典:IRBANK
配当利回り
3%~3.5%程度で推移していますが、今後の配当方針を踏まえて買い時を見定めていきたいですね。
まとめ
個人的に発売している商品が好きな企業の決算資料を分析してみました。配当金が増配傾向である点と利益があまり出ていない期であっても減配せずに、株主還元を実施している企業のため投資対象として十分に検討したい企業のうちのひとつです。
また、2024年12月期では自社製品の株主優待もありますので、その点も含めて考慮する必要がありますね。配当金が一番の目的のためあくまでおまけ的な位置づけですが・・・。
ご注意事項
具体的な企業名をあげて今後も決算短信や決算資料を分析していきますが、投資を推奨する目的はありません。株式投資はリスクを伴いますので、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。
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