こんにちは、きつねです。
高配当株投資する際、事前に企業の業績や財務状況を確認したほうがよいことは、さまざまなメディアやインフルエンサーにより発信されています。
しかし、個々の企業についていろいろな資料やサイトを確認するのは大変・・・という方に向けて、過去の業績や企業概要について『配当金目的の投資をする』観点でまとめています。投資する際の参考になれば幸いです。
今回は2024年12月期の決算発表があった企業から『日清紡ホールディングス 株式会社』についてまとめましたので、ぜひご覧ください。
企業概要
- 証券コード:3105
- 決算月 :12月
- 設立年月 :1907年2月
- 上場年月 :1949年5月
- 業種 :電気機器
- 事業概要 :綿紡績名門。ブレーキ摩擦材や無線通信、半導体など多角化。不動産が安定収益源。
今期決算のポイント
今期決算資料等から個人的なポイントをピックアップしてみました。
- 前期子会社売却および今期子会社化の影響により、減収増益
- 配当は年間36円を下限とし、配当性向40%を目指す方針
- 今後(中期経営計画2026)は無線通信事業(2024年12月期増収増益)とマイクロデバイス事業(2024年12月期減収赤字)に注力
- 2025年12月期は無線通信事業(災害激甚化による需要増)とマイクロデバイス事業(市況回復)により増収増益見込み
- 各グループ会社の取り組みを整理・統合して、事業体制・生産体制のシンプル化
- 日清紡HDと日本無線にそれぞれ設置している研究組織を整理統合した新組織で事業研究開発を強化
過去の業績
過去の業績を配当金目的の投資をする観点から確認していきます。
売上高
概ね5,000億円前後を維持しており、安定的な業績を残しています。
出典:IRBANK
1株あたり純利益(EPS)
当期純利益についても同様ですが、ばらつきが大きく右肩あがりにはなっていません。ビジネスモデルによる影響も大きいと思いますが、もう少し安定的に利益確保できると安心材料が増えますね。
出典:IRBANK
配当性向と1株あたり配当金
こちらはさすがの実績です。業績がぶれていても減配することなく、維持・増配することで株主還元する方針が見事に表れています。今後の方針変更も今のところなく、配当性向は40%を目指すということですので、期待できます。
出典:IRBANK
自己資本比率
35%~40%がキープされており、財務安定性はまずまずです。決算短信の貸借対照表を確認しても負債の部に計上されている金額は前年比で順調に減少しています。
キャッシュフロー
前期比では増加しています。現金等の項目ではトータルでみて増加傾向にあるといえると思います・
出典:IRBANK
営業利益率
EPSもそうですが、営業利益率ももう一歩といった状況のようです。中期経営計画で事業ポートフォリオ(構造)を改革することを発表しています。企業側も効率性の改革は意識していることから、今後の改善に期待できます。
出典:IRBANK
配当利回り
個人的な基準として税引き後でも3.5%をキープしたい意図から、税引き前でおおよそ3.75%確保できることを基準としています。年間の配当金が36円のため900円前後の株価になってきたらねらい目になりそうです。
まとめ
事業範囲が広いため、業績の変動には毎年様々な要素がかかわりあっていると思われます。今後の中期経営計画で新たなビジネスモデル創出のための投資や収益性の見込める事業の強化など、将来を見据えた活動計画が策定されています。四半期ごとの決算資料も確認しつつ、投資判断していきたいですね。
ご注意事項
具体的な企業名をあげて今後も決算短信や決算資料を分析していきますが、投資を推奨する目的はありません。株式投資はリスクを伴いますので、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。
コメント